「どこにいるのかなー」

パフェを食べ終えた2人は学生鞄を肩にかけて占い師を探した。

2階にはいなかったので3階に上がったのだが、なかなか見つけられない。

「占いって普段素通りするからなぁ…」

唯も視線を右へ左へ向けて探した。

「あ!!もしかしてあれじゃない?」

愛が走り出した後ろを唯は歩いてついていった。

愛が止まった先には確かに占いのコーナーがあった。

非常に小さい区画で見落としやすい場所だ。

先客はいない。

「あの、私達占ってほしいんですけど!!」

愛がさっそく占い師に話しかけた。

見た目はいたって普通で、テレビとかでよく見るような黒いベールを被って水晶を操っているわけではない。

どこにでもいそうなおばさんである。

「狭いから1人ずつお願いしますね」

占い師に言われ、まず先に愛が入った。

唯は待っている間携帯をいじっていた。

扉で仕切られているので中の様子はうかがえない。

ときおり愛の感嘆する声が聞こえてくる。

15分経ったぐらいで愛が出てきた。

「すごいよ!!当たってる」

興奮冷めやらぬ様子の愛に唯は笑った。

「じゃあ私も占ってもらおうかな」

「絶対やった方がいいよ!!行ってらっしゃい!!」

愛に押されて交代で唯が中に入った。