ある昼下がり、唯は友人の愛に連れられショッピングモールに来ていた。

「美味しいー」

愛は口いっぱいにパフェを含んだ。

「ほんとだね。ってか愛口についてる」

どこ?とごしごし愛は手の甲で口元を拭った。

「取れた、取れた」

愛の子どもっぽさに呆れつつ唯もパフェを口に運ぶ。

2人は対称的だった。

クールで大人びた唯と子どもで無邪気な愛。

外見も正反対で唯は細身の長身だが愛は背が低くぽっちゃり体型。

そんな2人はお互いの欠点を補うかのように仲が良かった。

といってもほとんど唯が愛を補っているようなものだが。

勉強も運動も唯の方が得意だった。

クールだが面倒見の良い唯が愛のことをいつも支えている。

「そういえば!」

愛が思い出したようにスプーンを口から離した。

「期間限定で占い師さん来てるらしいよ」

「このモールに?」

「うん」

行きたい行きたいと騒ぐ愛。

「じゃあ行ってみる?」

「やった!」

早く食べちゃおうと愛は急いでパフェをむさぼった。