紘side


なんなんだよあの女


普通の奴なら媚び売ってくるのに、俺のことなんか構わないのに



ギィ

屋上の扉が開いてあの女…美優が入ってきた


「紘君…」


女は静かに俺の隣に座った



マヂでなんなんだよ




「なぁ。俺の昔話聞いてくるか?」


美優はふわっと笑って「聞きたい」って言ったんだ


「俺は昔好きな女がいたんだ。ずっと片思いしてて、やっと告白して両思いになれた…って思ってた。


でも、その女が好きだったのは俺じゃなくて、銀虎幹部の彼女っていう肩書きだった。


俺の彼女っていう立場を使って、俺の仲間に酷いことしたりしてたんだ。

でも、俺はそれを知らずにただ彼女のことをただ大切に扱った。

なのに、仲間を傷つけてたって聞いたとき…

俺はしんじられなかった。