V系メンズに恋してる

『はい…。でも私で良いのかなって…。まだ自信が持てなくて』


『梓ちゃん。そんなこと言っちゃダメだよ。自信持てとか皆に言われない？』


『よく…言われます』


『自信持って。そしたら今以上に梓ちゃんは輝くと思うな』


『あ、ありがとうございます』


『俺、麗とは付き合い長いし何かあったら相談して。んじゃっ！またね』


啓太さんは私に小さな二つ折りの紙を手渡してきた。
そして私が返事をする前にドアを開けて帰って行った。


紙を見ると啓太さんのアドレスと電話番号が書かれていた。


啓太さんの事だから深い意味は全くないと思う。


私は紙をジーンズスカートのポケットにしまった。