「梅くん...」


扉から入ってきたのは梅くんだった。


「美崎さんと...綾瀬さんですか。ということは...」


「...」


私達が黙っていると、梅くんの後ろにいた先生が口を開いた。


「まだ他のクラスの試合が最後まで終わっていないので、それが終了するまでここで待機して下さい」


それだけ言って生徒会室の扉を閉めて、鍵をしめた。


「...あ、コーヒーあるんだけど。いる?」


「あ、すみません。コーヒー飲めないんです」


「そっか...。あ、紅茶もあったけど?」


「...頂きます」


綾瀬が紅茶を入れに、席をたった。


すると、梅くんは私の正面の椅子に座った。


「...」


「...」


ふいに、梅くんが喋りだした。


「美崎さんは、勝ち抜きたいですか?」


「...え?」


「これからの試合ですよ。勝ち抜きたいですか?」


「...」