げーむ

夢...。


多分、ここは夢。


さっき私がいたのは生徒会室だったから。


だから、私が教室にいるこの空間は夢なのだ。


「...懐かしいな...」


今日の朝までここにいたはずなのに、何故かそんな言葉が口をついて出た。


ガラッ


「!!!」


扉があく音がした方を向くと、そこには...。


私と綾瀬がいた。


「あ...」


そうだった。


ここは夢だった。


だから、同じ空間に私がもう1人居ても...不思議ではない。


綾瀬は笑って私に話しかけている。


恐らく、あの2人に私は見えていないのだろう。


『ねー美崎ー!今日、私達が一番だよー!!』


『もー...。綾瀬が早くウチん宅に来すぎなんだってばぁ...』