げーむ

「な、何。今の...」


私が我に帰って、考えようとした時。


放送がかかった。


『瀬戸菜月さんの死亡を確認いたしました。よって、勝者は美崎百合さんです!』


放送からパンパンと乾いた音が聞こえる。


拍手の音だろうか。


『美崎百合さんは今から向かえが参りますので、その部屋で待機していて下さい』


そこで放送は終わった。


数秒たち、カチャという音が扉からして、先生が2人入ってきた。


「美崎百合さん、おめでとう」


「おめでとう」


2人の先生は私に祝福の言葉をかけた。


普段の私なら先生に褒められる事なんて滅多にないから、舞い上がっていただろう。


だが、私はちっとも嬉しくなかった。


「では、次の部屋にご案内しますね」


「あ、あの」


思い切って聞いてみる。


「菜月は...どうなるんですか?」


「あぁ、敗者の遺体はこちらで管理します。ご心配なさらず」


先生達にとって、この試合に負けた者は敗者でしかないのか。


そう思って黙っていると、その沈黙をどう捕らえたのか、先生が言った。


「もちろん、勝者が処分したいというのであらば、出来ますけど?」


「...は?」


ショブン。


しょぶん。


処分...!!?