げーむ

言う事を聞かない身体を無理やり動かし、私は現実と向き合った。


「...」


私の背後には、菜月が倒れていた。


脳裏に光希の姿が浮かんだ。


あの倒れ方は、見たことがある...。


光希と、同じ。


私が傘で...。



私が傘で殴った時と同じ。


手にずっと握り締めていた傘にふと目を落とす。


傘に出来た血の染みは、濃くなっていた。


「..........」


私は理解した。


全てを...理解、した...。