げーむ

私より先に委員長が立つ。


だが、前田さんが委員長の制服の袖をキュッとひく。


「.........」


「.........」


何を話しているのかは聞こえなかったが、心配の言葉でもかけたのだろう。


前田さんがそっと手を離し、委員長は再び前を向いて歩き出した。


壁にたてかけてあった傘を持って、私も立ち上がる。


「美崎...」


心配をしてくれる綾瀬。


「大丈夫」


何が大丈夫なのか。


自分でも分からないが、とりあえずそう言っておいた。


「行くぞ」


委員長が私を呼ぶ。


その声が異常なほどに冷たかった。