げーむ

『そこまでです』


機械的に喋る声が聞こえた途端、私は傘を捨てて、光希に抱きついた。


「ごめ...ごめん...。死なないで...」


「...っ。かってに殺すな...」


光希が弱々しく返事をする。


良かった。死んでない。


私は、殺してない。


あの映像のようにならなくて、済んだ。


でも、光希は頭から血を流している。


よくテレビとかで、ありそうなあんな感じに。


でも、実際に直面すると、結構な深い傷じゃないと、こうはならないみたいだ。


「あ...頭...」


「あー...ちょっと切れただけ、だよ」


「...っ」


『おめでとうございます』


またスピーカーから音が聞こえる。


『田中光希さんが戦闘不能なので、勝者は美崎百合さんです』


その途端、教室のドアが開いて、また知らない先生が入ってきた。


「美崎百合さん。おめでとうございます。次の部屋へ案内しま...」


私は先生の言葉を遮って聞いた。


「光希は...光希は、どうなるんですか?」