げーむ

まるで、記憶のように。


『光希は弾かれた木刀を見ていて、私に気づくのが遅れる』


『その隙をついて、光希の脇腹を蹴って、床に倒す』


『相手は今、無防備である。私は傘を振り上げ...』


驚いた。


私は光希の下に潜る所までしか、考えていなかった。


それが、私が考えていた事の未来まで映像となって流れ込んでいる。


『これは...?』


「...?」


硬直している私を見ていた光希が動きだす。


ハッと我に返った時、光希はもう手に木刀を取り戻していた。


「...なかなかやるじゃねぇか」


『...なかなかやるじゃねぇか』


「まぁね...」


『まぁね...』


脳裏に私の声が響く。


でも、これは私じゃない。


『今』の私じゃない。


...じゃあ、誰?