クラスの試合に勝った人は別室で待機するらしい。


先生が私を教室から出るように促す。


「...綾瀬」


綾瀬は目に涙を浮かべながらも、顔を上げた。


「ウチを、守ってくれるんだよね?なら...ウチと同じ所まで来て、よ」


綾瀬の目が見開かれた。


これは私の推測だけど、綾瀬はもう戦う気なんてなかったと思う。


ここでは、それは死を表す。


だから...。


「ウチと同じ所まで来て」


綾瀬に生きる目標を与える。


私は綾瀬に生きていて欲しいから。


「でも...私、美崎に嫌われてないの?美崎は誰も死なせなくなかったのに...私は、殺して...」


「だから、だよ」


「え?」