げーむ

宮代が返事としたのと同時に私は、走り出す。


それから1m位跳躍をして、宮代に飛び掛る。


「...っ」


間一髪の所で宮代は私の攻撃を受け止めた。


私の傘は金属製で、宮代のバットは木製。


もう何回か、力強く叩けば...バットは折れてしまうだろう。


バットが折れれば、宮代は戦闘不能となる。


そうしたら、誰も死ななくて済む。


「...はぁッ!!」


私は傘をもう1度振り上げ、バットに向かって振り下ろす。


みしっ


木の軋む音が確かに聞こえた。


『よし、もう1回...!!』


傘をバットから離し、再度振り上げる。


振り下ろそうとした時、視界からバットが消えた。


「え...」


消えたバットを探し、目線を上げると...。


「うわぁぁああああぁぁあぁぁ!!!?」


バットが私に向かって振り下ろされている所だった。