げーむ

それからは血生臭い殺しあいの連続だった。


そりゃあ誰だって死にたくないし、殺されたくない。


皆、必死なのだ。


私にはその様子を黙ってみる事しか出来なかった。


「...ね、美崎」


すっかり鎮まりかえった教室に綾瀬のはっきりとした声が響く。


「美崎さー。生き残れる自信ある?」


クラスメイトの背筋が凍りついたのが分かった。


生き残れる自信。


つまりは...殺せる自信。


「...」


私は何も言えなかった。


綾瀬は尚も続ける。


「だって美崎の相手...あいつじゃん?皆に比べたら楽なもんだよね~?いいなー」


私の相手である宮代がハッとこちらを振り向く。


「ね?美崎?」


綾瀬が再度、聞いてくる。


クラス中の視線が私に注がれる。


私は、乾ききって重たくなった唇をゆっくりと開く。


「ウチは...」