げーむ

綾瀬は永妻の背中をずっと見ていた。


綾瀬と永妻は1年の最初の頃はよく一緒にいたらしい。


らしいというのは由紀に聞いた話だからだ。


だが、綾瀬がいじめの対象になった途端、永妻はあっさり由紀のグループに入り綾瀬を捨てたらしい。


そりゃあ、普通の人なら由紀とその周りの女子を恐れる。


永妻は友達より自分の未来をとったという事だ。


「...えへへ、仲直り...したのかな?」


綾瀬は振り返って笑った。


「...そうだね」


私も笑ってあげた。


梅くんも声には出さないが微笑んでいる。


と、また人が私達を訪れた。


「百合ー、C組の奴らっていつくんのー?」


宗佑が飴を舐めながら聞いてきた。


「宗佑...あんたこっち来ていいの?」


「え?何で?」


「由紀が何か言うでしょ?」


「あぁ...まぁそん時はそん時で」


そう言いながら、制服のポケットからいくつか飴を取り出した。


「ねー、飴あげるから、お話しよー」


「いらない」