げーむ

その後、綾瀬はゆっくりと立ち上がり、笑顔のまま言った。


「恵理子ちゃん。少しの間だったけど私と友達でいてくれてありがとう。川島さんに逆らえなかっただけだっていうのも分かってるから」


「...」


永妻はポカンとして綾瀬を見ていた。


「川島さん。私をいじめたいんなら、そうすればいい。私はわざと負けるなんて事はしないから」


「なッ...」


由紀も唖然としている。


何しろ綾瀬が言い返すなんて初めての事だったから。


そして、私に手を差し伸べ言った。


「今の私の友達は美崎だけ。過去の事なんて断ち切らなきゃね」


「綾瀬...」


「...チッ」


「...稔ちゃん...」


遠くから見ていた宗佑が不思議そうにこちらを見ていた。


「あれ、喧嘩収まったの?」


「...」


女子の冷たい目が宗佑を見つめている。


「え、何。解決したの?」


「...全く、宗佑は相変わらずの馬鹿ねッ」


由紀がそう言って、踵を返し、食堂の奥へ歩き出した。


その後を永妻が慌てて着いていき、宗佑がのんびりと後を追った。