げーむ

「綾瀬ー、1年の時のこと。忘れたわけじゃないでしょう?また虐められたくなかったら、あたしに負けてよ」


そうなのだ。


1年生の時、綾瀬を虐めていたグループの中心はこの由紀だった。


そして、私と喧嘩をしたのもこの由紀だった。


「は、ふざけないでよッ。あんたにそんな権限ないでしょッ!!」


「百合には聞いてなーい」


「なッ...」


由紀は尚も続ける。


「いいよねー、綾瀬はいつだって百合に守ってもらえてー?都合悪くなったら、その背中に隠れればいいだけだしー」


「...」


「ちょ、由紀!!」


私が由紀に近づこうとすると、その前を立ちふさがる人がいた。


「永妻...」


「ゆっきーに逆らうなんて許されないから」


永妻は由紀の言いなりだ。


きっと私が何を言っても聞かないだろう。


「さんきゅー恵理ー」


心の篭っていない感謝の言葉を言うと、由紀は綾瀬の首元を掴んだ。


そして、グッと自分の方に寄せる。


綾瀬の恐怖に引きつった顔と、由紀の自信に満ちた顔が近づく。