げーむ

「...」


綾瀬がフラフラと立ち上がった。


つられて梅くんも立ち上がる。


「なら、梅は...さ。こんな状況でも、正気でいられるっての...?」


普段よりいくらか低い声が綾瀬の口から発せられる。


「僕だって...悲しくない訳ないじゃないですか」


綾瀬がハッとして梅くんの顔を覗き込む。


「それに、綾瀬さん。貴方には...があるんでしょう?」


その時の梅くんの言葉はよく聞き取れなかった。


だが、その言葉に綾瀬の目が見開かれる。


そして、ゆっくりと頷き、その場に座り込んだ。


「綾瀬ッ!!」


綾瀬の元に駆け寄る。


「美崎...」


綾瀬が私を見上げて笑った。


この顔は元の綾瀬に戻った...ようだ。


「迷惑かけて...ごめんね?」


つられて私も思わず笑った。