げーむ

「あ、でも。...美崎さんは気楽に話せるんです、よく分かりませんけど」


私は一瞬意味が分からなかったが、すぐに笑みがこぼれ出た。


「...ありがとう」


どう返せばいいのか分からなかったので、とりあえず礼を言っておく。


理由は自分でも分からないけど、とにかく嬉しかった。


こんな状況下で、友情やチームワークなど成立しない...。


確か、誰かがそんな事を言っていた。


でも、私は今、それが間違っていることを確信した。


こんな状況下でも、人は友情を作れる。


元々あった友情を深めることも出来るし、新たな友情を見つけることも出来る。


...こんな状況下でも、私達は人間味に溢れている。


まだ、人間らしい温かみをもっている。


「...」


ずっと黙っている私を、不思議そうに見つめる梅くん。


そこの床で寝ている綾瀬。


私達には、絆がある。


失っていくばかりだと思っていたこの1日で、私は『本当の絆の意味』を手にいれた。