【短編】コーヒーが飲みたい



コンビニとスーパーの値段の違いに考え深さを感じながらも、一つ勉強になったと頷いてるあたしの耳に


「お客様 お待たせしました」



かん高い声がキーンと響いた。


来たか!!



「はいっ」

と振り向くあたしの目に映るのは、コーヒーの瓶が詰まった箱を台車に乗せて登場した毛虫ではなく、手ぶらの手を持て余し、仕方なしに下腹の前で組んだ福笑いで失敗したみたいな八の字毛虫眉毛の店員だけだった。





コーヒーは?


……訊かなくても分かってる。




でも訊かなきゃっ


訊くぞ?



訊くけどお願いっ


品切れとだけは言わないでっ



お願い今はあなたからその言葉は……


「お客様申し訳ありませんが、品切れです。
ごめんなさいねぇ」



あなたの口からその言葉は訊きたくなかったんだよぉぉぉっ!!




つか訊く前に言うなっ

かん高い声で言うなっ




毛虫は喋るなっ!!





……もー……