「雀大丈夫?さっき足くじいたでしょ?」
「えっ…痛っ」
唯ちゃんに言われて初めて痛みを感じた。
…痛い。立っているだけで足首に激痛が走る。
こんな足で、山登りなんてできるの?
大きな不安の波が、ドッっと押し寄せて来る。
…結局車内でも男の子と女の子の間は広くあいていて、会話もあまりなかった。
「んもう。何やってんのよ男子はぁ」
唯ちゃんが腕組をしながらため息を吐く。
「こういうときこそ、仲良くなれるチャンスなのに。」
…だったら唯ちゃん話しかけなさいよ。
と、一人胸の中で突っ込んだのは内緒。
そして目的地の駅の名前が、車内アナウンスで流れた。
ズキン
「いっ…」
思わず痛みで声が出る。
一時は楽になったのだが、ここにきて悪化させてしまったらしい。
足をつくのもやっとだ。
とても山なんて登れない。
