私は、思わず二人の顔を見比べてしまった
今までずっと二人と一緒に過ごしてきたのに…
どちらか、どちらか一人を選ばなきゃいけない
「今すぐに決めなくていい、時間はたっぷりある…ゆっくり考えなさい…っとすまない、これから仕事が残ってるんでね、先に失礼させてもらうよ」
そう言うと、お父さんは頭を下げて部屋を出て行った
それに続くかのように拓也さんも部屋から出て行った
「お母さん…」
「麗華、よく考えるのよ?…人生いろいろと自分で決めないといけない事があるからね」
「麗華さん、急にごめんなさいね…?これは、私達の親が決めた事なの」
百合香さんは、申し訳なさそうに私に向かって言った。

