高校に到着するとまず仮設の提示板のところに行った。全部で9クラスで俺はD組、渉はC組だった。

「じゃ、またあとでな」

教室に入ると黒板にはそれぞれの席が書かれていた。俺は左から二列目の前から5番目だった。席についてとりあえず落ち着いたが少し緊張していた。まわりは同じ中学同士なのかいくつかのグループができていた。

「岡部君だよね?」

声のするほうを見ると微妙に茶髪にした男がたっていた。

「俺、服部っていうんだけどわかる?」

同じ中学のやつなのは分かったがあんまり話はしたことなかった

「わかるけど、何?」

俺は相手をしたくなかったのだが

「別に、用事はないんだけど同じ中学のやつがいなくて」

服部はかなり緊張しているらしく同じ中学の俺を見て安心したらしい。仕方ないので服部の相手をしようとすると今度は前の席のやつが

「君ら同じ中学?いいな、俺、同じ中学のやついなくて」

今度はかなりの茶髪のやつが話かけてきた

「そりゃ淋しいね。俺は服部、こいつは岡部、よろしく」

服部がすぐに答えた。さっきは「君」づけできたのに今度は「こいつ」呼ばわりされたのにはちょっとイラついた。

「俺は植田。よろしく」

服部と植田は二人で会話を弾ませていた。最初はこういう風に友達を作るのかと感心した