「今日から高校生だな。結構楽しみだな」

俺がそういうと渉は

「えっ?なにが?」

いつものバターンだ

「なにが?じゃないだろ?高校生活だぞ?渉はなんにも期待してねぇーのかよ」

俺はテンションが上がっていた

「別に中学となんにも変わんないだろ」

渉はやる気が無かった

「そんなことないだろ。おまえ、本当にやりたいことないの?」

俺は自分だけテンションが高いのが恥ずかしかった。

「彼女ぐらいはほしいかな」

渉はさらりとそう言った。俺が一番言いたかったことだ。中学時代は男友達だけで遊ぶだけで満足だった。しかし、高校では彼女がほしかった。

「だろー。楽しみだな」

そんな会話をしながら、高校に行った。俺と渉が通う高校は電車で20分、徒歩で10分ぐらいの所にあった。ちょっと遠く感じたが俺と渉の頭ではそこがちょうどよかった