口では大丈夫と言えたものの、実際は全く大丈夫じゃない。


激痛は収まる気配がない。


さすがのあたしでも焦ってきた。


「救急車呼ぶ!?」


こういった事態は初めてなのだろう。


すでにパニック状態の雪乃が、隣でケータイを握っている。


「……い…いっ…。」


あたしは救急車を断った。