嘘カノ生活

結局、バイト時間はあっという間に過ぎ。

店長のおせっかいの甲斐もなく、あたしは間宮さんと一言も話せなかった。

 

「じゃ、お疲れ様でしたー」

そう言ってタイムカードを通した間宮さんは、一人で外へ出て行く。

 
 
 
…待ってくださいって、言えなかった。

一緒に帰ることもないんだ、これからは。


 
  
そんなの…

そんなの。

 
あたしは、嫌だ。

もう一度、隣で歩きたい。

隣で。
 
 
 
 
 
 
「お疲れ様です!」

急いでタイムカードを通し、間宮さんの後を追いかけた。