病院に到着してから間宮さんは直ぐに手術室へと運ばれた。
そして、手術中の赤いランプが点灯してから2時間が経過した。
今あたしはその部屋の前の椅子に、2時間前からずっと座っている。
隣に居るのは、俊介くんだった。
「朝未ちゃん、外暗いし帰らなくて大丈夫?心配なのはすげーわかるけど後は俺がいるし…」
何も喋らなかった俊介くんは、ふと心配そうにあたしを見た。
けれどあたしの中に今、"帰る"なんていう選択肢はない。
少しでも間宮さんの傍に居たいと思ったし、なにより家に帰ったところで一息つけるはずもないから。
「…大丈夫です。親には連絡しましたから」
「…そっか、わかった」
それを理解してくれたのか、俊介くんは頷いて前を見た。
壁に掛けてある時計の秒針の動く音が、時間を1秒ずつ知らせる。
1つの会話もない中で、その音だけが変わらず響く。
否、それに同調するようにあたしの心臓も脈を打った。
2時間前から、ずっと治まらない音。
そして、手術中の赤いランプが点灯してから2時間が経過した。
今あたしはその部屋の前の椅子に、2時間前からずっと座っている。
隣に居るのは、俊介くんだった。
「朝未ちゃん、外暗いし帰らなくて大丈夫?心配なのはすげーわかるけど後は俺がいるし…」
何も喋らなかった俊介くんは、ふと心配そうにあたしを見た。
けれどあたしの中に今、"帰る"なんていう選択肢はない。
少しでも間宮さんの傍に居たいと思ったし、なにより家に帰ったところで一息つけるはずもないから。
「…大丈夫です。親には連絡しましたから」
「…そっか、わかった」
それを理解してくれたのか、俊介くんは頷いて前を見た。
壁に掛けてある時計の秒針の動く音が、時間を1秒ずつ知らせる。
1つの会話もない中で、その音だけが変わらず響く。
否、それに同調するようにあたしの心臓も脈を打った。
2時間前から、ずっと治まらない音。