嘘カノ生活

 

 
彼女が言葉を発するのを静かに待つ。

けれど内心はすごく焦っていて、今直ぐにでも"あなた間宮さんの何なんですか"と問いただしたい気持ちだった。
 
 

そしてその間にやっとの思いで目線を彼女に移す。

当たり前だけど彼女も又、あたしを見ていた。 



「家族…ではないかな」


 
声は可愛らしいソプラノ声だったけれど、言葉は容赦なくあたしに向かってきた。
 
 

家族じゃない。

それは、妹でも、姉でもない。

ましてや母親でもない。

そういう事で。
 

嫌な予感は、もう足元まで迫っていた。