「あ、まあ正確には来年の春からだけど」
「わ~、そうなんですか?合格おめでとうございます!あたしの友達、ここに行きたいって言ってるんです。だから気になっちゃって」
「そうなんだ、受験生かなんか?」
「あ、いえまだ高1なんですけど…って、すいません!お客様にこんな…」
あわあわと慌てふためいている彼女を見て、なんだかぬけてる子だな、と思った。
「はは、俺は全然大丈夫だよ。ていうかあのレジの人こっち見てるけど、君こそ大丈夫?」
「わ!すいません失礼します!」
レジの偉そうなおばちゃんが怒っているのが、俺にまで伝わった。
それを見て朝未ちゃんは青くなり、俺に深々と頭を下げて走って戻っていく。
遠目で彼女が怒られているのを見て思わず笑ってしまったけど。
…指、ほっそかったよな。
彼女の嬉しそうな顔と、細くて白い指が頭に残った。
少なくとも俺にとってそれは確かに、"いつもと変わらない日"ではなかった。
「わ~、そうなんですか?合格おめでとうございます!あたしの友達、ここに行きたいって言ってるんです。だから気になっちゃって」
「そうなんだ、受験生かなんか?」
「あ、いえまだ高1なんですけど…って、すいません!お客様にこんな…」
あわあわと慌てふためいている彼女を見て、なんだかぬけてる子だな、と思った。
「はは、俺は全然大丈夫だよ。ていうかあのレジの人こっち見てるけど、君こそ大丈夫?」
「わ!すいません失礼します!」
レジの偉そうなおばちゃんが怒っているのが、俺にまで伝わった。
それを見て朝未ちゃんは青くなり、俺に深々と頭を下げて走って戻っていく。
遠目で彼女が怒られているのを見て思わず笑ってしまったけど。
…指、ほっそかったよな。
彼女の嬉しそうな顔と、細くて白い指が頭に残った。
少なくとも俺にとってそれは確かに、"いつもと変わらない日"ではなかった。

