「で、今日帰りみんなでどっか行こうってなったんだけど柏木どう?」
「………」
間宮さん、何がしたいんだろう。
"今日お前バイトSASAKIだろ?放課後迎え行く"
正直、そんなのいらない。
でも間宮さんのことだから、絶対来るだろう。
「柏木!」
「えっ、あ…ごめん、何?」
頭の中をぐるぐると回る、間宮さんの悪魔の様にケケケと笑う顔のせいで、関谷の話さえも聞き逃していた。
「だから、放課後遊ぼうって。平気?」
放課後…バイトだ。
ていうか、ヤツが迎えに来る。
「今日バイトなんだ、ごめんね」
「そっか…。あんま無理すんなよ?」
関谷は優しい。
間宮さんとは大違い。
比べること自体失礼だ。
そしてさっきの悪夢のような知らせを聞いたあたしは、いつのまにか学校に着いていた。

