嘘カノ生活

 
***
 
「いってきます」 
 

朝、家の鍵を閉めて登校する。 

通学路を自転車で走っていると、後ろから声がした。
 
 
 
「柏木ー!」
 


振り返ると、そこにいたのは同じクラスの関谷。 


 
「あ、おはよう。偶然だねー」


 
クラスでは仲がいい方で、よく喋る。



「うん、ていうか今日のことメールしたんだけど気づかなかった?」
 


メール? 

そんなのきてたかな、と思いながら携帯を開くと 
 
"新着メール 2件" 

と、ディスプレイに表示されていた。 
 


「あ、きてたー。ごめん関谷」
 


だけど…ニ件。

一件は関谷。 

ニ件目は…… 
 
  
「え…」
 
「どうしたよ。なんかあった?」
 
「ううん、なんにも…」
 
 
2件目は……間宮さん。