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「いってきます」
朝、家の鍵を閉めて登校する。
通学路を自転車で走っていると、後ろから声がした。
「柏木ー!」
振り返ると、そこにいたのは同じクラスの関谷。
「あ、おはよう。偶然だねー」
クラスでは仲がいい方で、よく喋る。
「うん、ていうか今日のことメールしたんだけど気づかなかった?」
メール?
そんなのきてたかな、と思いながら携帯を開くと
"新着メール 2件"
と、ディスプレイに表示されていた。
「あ、きてたー。ごめん関谷」
だけど…ニ件。
一件は関谷。
ニ件目は……
「え…」
「どうしたよ。なんかあった?」
「ううん、なんにも…」
2件目は……間宮さん。

