自己中だなと思いながら引っ張られて、1階に降りた。下っぱ達から注目される。


当たり前か。



「話がある」



そのなかで堂々と口を開いたのは木藤で、下っぱ達の視線が私から木藤に移った。


・・・何を言うんだ?


感情の薄い木藤の瞳からは考えが読めなくて、逆に、私の考えが詠まれそうになる。鮮やかな青は、見ていると深く吸い込まれそうになる。



「今日からコイツを《姫龍》とする。──異存はあるか?」



姫龍(キリュウ)・・・?


姫龍って何?何のことか分からなくて首を傾げていると、下っぱ達が声を揃えて「ありません」と言った。