彼が自らの命と引き換えに守った少女を、救ってくれる人を。『本当の強さ』を持つ人を。



「私には何も出来なかったけど、凜華を救ってくれる?」


「・・・・・」


「木藤龍騎。あなたが、最後の希望なの」



姫蝶と呼ばれる少女は、本能で感じているからこそ──龍騎に望みを託す。


銀髪の少年は、漆黒の瞳に宿る望みを見つめ、青い瞳に確かな意志を宿した。