不幸か否か、目的地につけたのはいいんだが、シャドウが言っていた案内役がいない。
『その店に行けば、案内役が目的地に連れて行ってくれる』
『・・・案内役』
『No.3って奴だ』
そのNo.3がどんな奴が言われてないし、行けば居るだろうと踏んでいたので、聞きもしなかった。
しかも、連絡先なんて交換してるわけねぇから聞けねぇし、やっぱり、待ってるしかないか。
今にも雪が降りそうな寒さに、小さく息を吐くと、ルナを肩に乗せた女が俺を見た。
黒くて、何より深みと艶のある瞳はつぶらで、長い髪と同色で漆黒。
それが、俺を捉える。
「・・・何故、ここに?」
「人と会う約束があるから来た」
「・・・・・」