side:龍騎 『来ぃへんのか?』 「・・・・・」 『はぁ・・・。まぁ、無理に来いとは言わへんけどな』 「──分かってる」 『会ってやってや。何か、思い出す切っ掛けになるかも知れんやろ』 「・・・・・」 『・・・明日は、ちゃんと来いや?待っとるから』 乾いた明るい声は、どこかで遠くで響いていた。 青い空が近い場所で、所々が錆び付いたフェンスに寄り掛かる。 何もかも、空みたいに一色に塗り潰せたなら、楽になれるのか。