牙龍 私を助けた不良 上




玲矢は、戒希を連れて地下に降りて行く。どうやら、彼の知人がそこにいるらしい。階段を降りて地下に着いた。


地下は一階と違い、柔らかい雰囲気はない。バーのような、不良の溜まり場のようなそこは、モノクロで統一されていた。



「おーい、連れて来たぞ」


「──御苦労様でした」



彼の呼び掛けに、そんな地下の奥から足音が近付いて来た。


漆黒のコートを着た、小柄な少女がゆっくりと姿を表し、玲矢と戒希の側に立った。



「ようこそ、HoneyAngelへ。歓迎するよ、『狼王』リーダー・有宮戒希(アリミヤカイキ)」



少女は優雅に一礼する。戒希はそんな彼女を目にして、気後れして固まってしまった。


玲矢が、驚かすなよと言うと少女は悪戯染みた笑みを浮かべた。