暁がそっと中の様子を見ると、ダメだと言うように首を横に振った。 中を見たかったけど、見ちゃダメな気がして踏み止まった。ぐっと手を握って海斗を見た。 当分このままかなと思って、ちょっと肩をすくめながら海斗を立たせた。 病室の向かいの窓から、満月の光が差し込んでいるのが見えた。