* * * * *


「えー、つまんないにゃー!!」


『にゃう、にゃー』


「No.3、少しは静かにしてよん?うるさいの」



ピンクのフードを被った少女と、黒い猫耳がついたフードを被った少女が倉庫を歩いていた。


猫耳フードの少女の頭には、小さな白い猫が乗っている。今にも歌い出しそうなくらい、嬉しそうな声を出していた。


ピンクフードの少女は、淡い桜色縁のおしゃれなメガネを、かちゃりと上げて、位置を正す。


そして、前方に見慣れた二つの影を見つけて、ぶんぶん手を振った。



「姫ちゃーん、狼姫ー♪」



すると、No.3と呼ばれた猫耳フードの少女は、周りに倒れている男達を気に止めず、たったか走り寄って行く。


厚底ブーツに踏まれた男達は、ピクリともせず、死んだように倒れている。


薄気味悪い倉庫を、いっそう際立たせているが、少女達は気にしない。