・・・凜華。
最初は、変な女だなと思った。着飾ることもせず、媚びることもしない。
生意気だし、冷めてるし、あんま笑わないし、殺気は出すし、猫みたいだし・・・掴み所がほとんどない。
ただ、気になったのは。
いつも、何処か寂しそうな光が瞳を漂っていたこと。助けてくれと、叫んでいるような瞳が、やけに胸を掴んだ。
『私にあまり関わるな』
そう言った凜華は、弱々しかった。
何かを抱えてるんだと、すぐに気付いた。助けてやりたくても、聞いたりなんて出来なかった。
だから、言うまで待つと、一人で抱えるなと、俺は言った。
泣きながら、怯える姿は弱々しくて──守ってやりたいと思ったんだ。
だから、好きになったんだ。
隣に居たいと、思ったんだ。
そのまま走って、倉庫の奥に入った時だった。鮮血の臭いが、鼻をついた。

