牙龍 私を助けた不良 上





「俺な、凜華ちゃんが龍騎の隣におってくれることに感謝しとる」


「・・・・・」



龍騎は黙って俺を見る。


青い瞳に、俺を写している。ただ、静かにそっと。



「お前は、いっつもあの子を見てた。・・・大切な、守りたい子やろ?」


「それは・・・」


「何をくよくよしとんや」



視線が、ゆっくり外される。


その視線は広い一階にいる、手当てしあう下っぱや、それを手伝う勇人と麻美さん達に向けられとる。


ここにおるんは、行き場を無くした奴等ばっかりや。龍騎は、奴等を拾った。ケンカを吹っ掛けてきた奴も仲にはおる。


せやけど、龍騎はいつも言ってたよな。



「『助けることに、理由は必要ねぇ』」


「・・・暁」


「お前が一番分かっとるはずや。・・・あの子を、助けることには理由が必要なんか?」


「・・・必要ねぇ」


「お前がしたいことを、すればいいんや。何処までもついてくで、総長」