牙龍 私を助けた不良 上




何をするにも、コイツは簡単にやってのけた。でも、人の知らないところで努力しとった。


せやけど。


龍騎は、何一つ興味を持たなかった。俺達と一緒にいる時も、気が緩まないのかやっぱり力が入っとる。


どっちかといえば、龍騎は他のことに無関心とかやなくて、単に『自分』に無関心やった。


怪我とか病気とか、何でもかんでもほったらかしや。倒れるまでな。ほんで倒れてからも、放っとけとか言うんやで?


龍騎は家が家やから、あんまり家族のことを話そうとせんし、甘えようともせんのや。


親御さんも、ほとほと困っとるっちゅーのにな。幼馴染みの俺を気にしてくれや。頼ってくれや。


・・・せやけど。


凜華ちゃんにだけは、龍騎が興味を持った。見た目しか見ない女とも、着飾った女とも、全く違った。


龍騎の目を、真っ直ぐ見返した。しかも、何か用か?って感じの視線を送ったんや。あれは、驚いた。