牙龍 私を助けた不良 上




そう、と言って楽しげに辺りを見回す。ソワソワ、落ち着きがない彼女は、学園祭に興味があるみたい。


いつも、見回りが多いし、ゆっくり出来ないからだと思う。



「・・・楽しい?」


「うん、楽しいよ」



買ってあげたばかりのクレープを、美味しそうに食べる姿に嬉しくなる。彼女が笑うと、私も笑える。



「あ、」


「・・・?」


「久し振りに笑った顔見た」



彼女は嬉しそうに笑った。私も、久し振りに見たよ。姫蝶が、自然に笑ってる姿を。