牙龍 私を助けた不良 上





いらっしゃいませ?


そんなの言えるわけないだろ。開店30分前になり、朱里本人に直接指導され始めた。


動作は覚えたが、台詞だけが言えないでいて、有り得ないしとかなんとか言われたから、練習中。



「凜華」


「・・・無理」


「何で?」


「・・・恥ずかしいんだもん」



これは本音だ。


教室にいる皆は、机やら椅子やらを用意しているから、呟いたような私の声が聞こえたのはきっと朱里だけ。


・・・木藤がいなくて良かった。


木藤はまたどっかに行ったらしく、ホスト用の衣装を渡した奴がそう言ってた気がする。


こちらとしては嬉しい。木藤にこんな姿見せたくない・・・というか、見られたら、は、恥ずかしくて、死ぬ。