あからさまに嫌な顔をした凜華を、メイド役の子に任せて教室を出る。
歩きながら辺りをキョロキョロ見てから、メガネを外してケータイを取り出して、見慣れた番号に電話を掛ける。
階段の端に座って三回目のコール音を聞いた時、はい、と少し高い声がした。
「もしもーし、朱里だよん」
『知ってる』
そっけなく返ってくる返事に、思わず苦笑。寝起きなのか、いつもよりちょっと機嫌が悪そう。
気だるげなアクビが聞こえてきて、そうらしいと考える。
「彼女、やっぱり変わってるわ。あたしの素に、全く気づかないんだもん」
『・・・3年経てばそうなるよ。人間、そんなに高性能じゃないし』
『そうにゃ〜』

