お腹が満たされた頃、ビールを飲み終えた木藤が言った。 「凜華」 「ん?」 「早めに風呂行っとけ」 「分かった」 素直に従い、あいさつを済ませるとにぎやかな部屋を出て、着替えを置いたままの露天風呂へ向かった。 脱衣所に入ると、羽織っていた薄手のカーデを脱ぐ。すぐに目が行くのは左二の腕。 ──緋色の龍。