何て、言うんだろうか。オレンジの海が、心をざわつかせて来て思わずブラックロザリオを握り締めた。 また、浮かび上がってくる過去。楽しかった頃の、かけがえのない思い出。 私とアイツの、大切な日々。 『何やってんだ〜?』 『何って、泳いでるんだけど』 『泳げてないぞ。ほれ、行くぞ』 『え、に゛ゃっ』 私を抱き上げて、海に入って行く。長身な彼の脇まで入っていて私は足がつかない。 『ほれ、どうよ』 『わっ、離すなっ』 離そうとするアイツの首に腕を回して、ギュッと抱き付く。 海は、苦手だ。