ギフト



適当にカップ麺を買い、店の中でお湯を入れてそのまま外で食べることにした。


俺が外に出て、3分たつのを待っていると、三人組の不良少年達がいる。


髪は金髪や茶髪でもじゃもじゃしており、ピアスなんて何個付けついるのかもわかわらない。


年は俺と同じか1つ上くらいだろうか。



でもこっちから何かしなければ特に絡まれることもないだろう。



俺もわざわざヤンキーに喧嘩を売りにいくほど暇ではないし、度胸もない。


むしろ後者。



おっとそんなことより、そろそろ3分たったかな。


もう空腹で死にそうだ。


俺が焦る想いを押さえてフタを開こうとすると、


「なっ……!!」



誰に背中を思いっきり押された。



その拍子に手に持っていたカップ麺の中身が盛大に飛び散ってしまった。



「あぁぁぁ!!俺のカップ麺が!!誰だよコノヤロー!!」



怒りを爆発させながら後ろを振り向いたが、誰もいない。


クソッ…!!


逃げられか…。


今日はついてない…。


仕方ない…帰ろう。


そして俺がとぼとぼ自転車に足を掛けていると、


「あっつぁぁぁぁぁ!!」


前方から悲鳴が聞こえる。

見てみれば、不良少年のうちの金髪少年が頭を押さえながら転げ回っていた。


ああ…。


俺のカップ麺がかかったのか…。


でももともと金髪でもじゃもじゃしているからラーメンと見分けがつかない…。


それよりさっきからやけに睨まれてるような…。


でもかけたのはわざとやったわけじゃないし…―


「てめぇかこの野郎がぁ!!」


俺は無言で後ろを振り向かないようにして自転車に乗り、全速力で逃げた。



今日は本当についてない……。