俺は微かに聞こえる声に弱々しく返事をする。

「シェ-……ナ?」


「よかったぁ…」

シェーナはそっと胸を撫で下ろした。


さっきから感じる右腕からの強大な魔力が、肌をキリキリと焼くように痛くする。


「もう大丈夫…だから…」


俺はそう言って、右腕をさりげなく隠した。