三度目のキスをしたらサヨナラ

「ちなみに蒼太さんは、どっち派だったの?」

ソウの白菜話はまだ続いていた。

「それを聞いてどうするの?」

「ミナさん攻略の参考にするんだよ」

──ここでも≪ゲーム≫か。

目の前のソウは、本当に楽しそうだった。

「そんなの気にしたことがないけど……蒼太は何でも食べるタイプだから、沢山食べられれば芯でも葉っぱでも構わないと思うけど?」

「いいねー、なんだか蒼太さんのイメージが湧いてきた」

「……どんなイメージなのよ」

ソウのイメージの中の蒼太は、白菜をまるかじりでもするんだろうか。


「だけど、スポーツマンの蒼太さんと物静かなミナさんって、不思議な組み合わせだね」

「そう?」

「うん。なんかこう、2人で一緒にいるイメージがわかない。……ねえ、ミナさんって他にはどんな人と付き合ってたの?」

──他?

言葉に詰まった私は、視線をソウから手元のコーヒーカップに落とした。

そして、ゆっくりとカップを手に取り、コーヒーを味わいながら飲み込んでから答えた。

「……蒼太しか知らないよ、私」

「え?」

「14のときからだから」

本当はほぼ6年。
だけど、3年足すことを忘れずに。

私は一度大きく頷いてから、続けた。

「8年……9年近く、蒼太だけ」

「──浮気もしたことないの?」

「もちろん」