かなり酸味のきいたキムチを食べていると、「お待たせ」というウーさんの声とともにラーメンが出てきた。

「はい、輪ゴム。いるだろ?」

ウーさんがカウンターに輪ゴムをひとつ置いてくれる。

「うん、ありがと」

私は髪を後ろでひとつに束ね、その輪ゴムで簡単に縛った。

腰近くまである私の髪は、こうしないとラーメンを食べるのに邪魔で仕方がない。

「いただきます」

私は湯気の立つラーメンを口にして、

「やっぱり、ラーメンは、おいしいね」

と言った。

ウーさんは

「その言い方、嬉しいんだか、悔しいんだか……なぁ」

って笑った。